台湾北部観光旅行で最近人気の旧市街は九份(ジウフェン)ではない?!80年前にタイムトリップできる桃園の旧市街が人気!

 今回の題材

出典先:”九份沒落了?內行人「點名1老街」稱霸北”より
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<解説>

かつて宮崎駿監督のジブリ映画「千と千尋の神隠し」のモデル?と噂され、台北近郊の「九份(ジウフェン)」という街が台湾旅行のスポットとして注目を集めた時期がありました。(今も日本の台湾観光本ではそうなっています。)

実は九份(ジウフェン)は、もともとは台湾映画「悲情城市Bēiqíng chéngshì」の舞台としてのほうが台湾では有名で、この映画がきっかけで一気に観光地化したのです。第二次大戦が終結し、日本が撤退した直後の台湾で起こった悲哀を描いた情緒あふれる悲劇的な名画です。

筆者も行ったことはありますが、しかし、伊香保温泉の台湾版?といった印象で、しかも人が多すぎてなんとも情緒どころではありませんでした。日本向けのガイドに掲載されている写真や「悲情城市」の舞台としての雰囲気はまるで感じられず(写真にすると全体雰囲気は写らないのは往々ですね)、ガッカリしたのですけれど、かなりの山の上の旧市街のため、たどり着くまでのバスがガードレールもろくにない崖路を行くのがスリル満点(というより恐怖!)であったことと、港である基隆(ジーロン)のほうまで見渡せる光景は、確かに絶景ではありました。

しかし九份(ジウフェン)についてはそれ以外では見どころは少なく、売っているものも実際、ありきたりの観光地商品ばかり、見どころがさほどないことは台湾人も多くが気づいていて、最近ではかつてのような人気はありません。

台湾の場合、「老街(ラオジエ)」と呼ばれる旧市街は各地に点在します。

そのほとんどは戦前の日本統治時代の街並みで、古い建物がそのまま利用されて使われています。

この記事で北部台湾のおススメトレンドとなっている大溪(ダアシー)老街は、桃園にあり、台北からも一時間ちょっとあれば行くことができます。(台北駅から台湾鉄道で桃園駅へ、駅前から大溪老街行きのバス、あるいはタクシー。googleマップはこちらから

出典先:”九份沒落了?內行人「點名1老街」稱霸北”より大溪(ダアシー)老街の古い日本統治時代の建物が並ぶ街並み
出典先:”九份沒落了?內行人「點名1老街」稱霸北”より大溪(ダアシー)老街の古い日本統治時代の建物が並ぶ街並み

ここは、もともと日本時代の樟脳輸出のための拠点となっていた街で、当時の建物が今もそのまま残っているのですが、飲食店も多く、街歩きも楽しめるということで最近では九份(ジウフェン)よりも人気があるようです。

他の街も、それぞれやはり戦前からの景観を多く残しています。

多湿な台湾では戦前から建築は石造やコンクリート建築が基本でしたので、それで今も残る建物が多いのですね。

筆者の感想としては、鶯歌(イングゥ)は陶器の工房だらけの街、台北市内の迪化街(ディーフアジエ)は漢方薬や乾物街、エスニックなアメ横のようなところで、旅行で行くならばいずれもけっこうおススメです。

台湾の旧市街は、歩くと100年前の異国の面影が残っているところがいいですね。

台北市内でもところどころ時代を感じさせる建築は残っています。

そうしたタイムトリップ感を味わうにはいいと思います。

ただ、週末は台湾国内から多くの人が訪れて混むので、平日に行く方がおススメです。


<大意訳 全文>

(タイトル)

◎九份(ジウフェン)は陥落?国内旅行者が「NO.1指名する旧市街」が北部を制覇!

台湾各地には少なからぬ有名な軽食の店があり、そのご当地である旧市街もまた遊びに出かけるにあたっての行先としてチェックする人は少なくない。しかしあるネットの友人は九份(ジウフェン)旧市街に行ったあと「二度と行かない」と文句を言う。九份(ジウフェン)旧市街は駐車料金が法外に高く、食べ物も大したことないと同じ感想を書き込む人もおり、元々の投稿者は好奇心に駆られて「台湾北部ではどこの旧市街がおススメ?」と問いかけ、かなりの国内旅行者の論争を引き出したのだが、絶対的おススメは「大溪(ダアシー)旧市街」で北部では圧倒的人気であり、食べるにも遊ぶにもいい、とのこととなった。以下、討論を引用する。 

あるネット民がフェイスブックの《匿名2公社》という記事の中に、自分は九份(ジウフェン)旧市街に行った後、二度と行こうとは思わない、と書き込んだ。同じ感想の人は多く、九份(ジウフェン)旧市街は駐車料金は法外だし、食べ物も大したことはなく、率直に言って「九份(ジウフェン)旧市街だと一回駐車しただけで200元も取られて領収書も出ないし、とりたてて特別美味しいものがあるわけでもない。まったくもう二度と行きたくない」。さて、この最初の投稿者は関心がわき、たとえば鶯歌(イングゥ)、深坑(シェンカン)、三峽(サンシー)や迪化街(ディーフアジエ)といった中で、「北部ではどの旧市街がおススメ?」と問いかけた。

書き込みがアップされると、少なからぬ人たちが率直な意見を述べた。「どれもまったくおススメしない、だって旧市街はヒマを持て余した人でなければ行かないところだ」、「一般的な旧市街はあえて行かないな、なにからなにまで代わり映えしないし、モノは高い」、「(フツーに)退屈ならば行ってもいいのでは?だって(旧市街は)どこも超がつく退屈さだから(フツーじゃない退屈さが味わえる)」、「観光ガイドが紹介しながら見て回るんでないと面白くない。どの旧市街もみな似たり寄ったり」、「似たり寄ったり、だから行くもんじゃない」。

しかし、それぞれの旧市街の特色を真面目に分析するネット民もいて、「三峽(サンシー)旧市街が最もおススメ、大溪(ダアシー)旧市街がその次。鶯歌(イングゥ)旧市街は何もないが、陶器の食器類を買いに行くならば。深坑(シェンカン)旧市街は短すぎるしなにもない。迪化街(ディフアジエ)は乾物とか漢方生薬を買いに行くならばまさにここだし、文学青年向けの喫茶店も少しはある」、「迪化街(ディフアジエ)は春節前の売り出し期間に行くことをおススメする。めちゃくちゃ混んでるけど面白い」、「大溪(ダアシー)は軽食の店がすごく多くて、深坑(シェンカン)は大勢で行ってテーブルを囲んで食べるにはいい(店が多い)」、「台湾北部の旧市街はだいたいどこも同じ、売ってるものもだいたい同じ(深坑、大溪、三峽)、ちょっと違うのは迪化街(ディフアジエ)と鶯歌(イングゥ)だろうね」、「淡水は、対岸の八里(パアリー)までレンタサイクルで行くことだってできるよ」などなど。

そして多くの人が推薦する旧市街、それは「大溪(ダアシー)旧市街」で、大溪(ダアシー)旧市街は北部の旧市街の中ではナンバーワンであると絶賛する人までいた。そのままあげるとこんな感じである。「大溪(ダアシー)旧市街くらいかな、北部の旧市街ではナンバーワンと言っていいのでは。食べたり遊んだりできるし、(他の観光旧市街とは違い)少なくてもクレーンゲームの店とかはあまり見かけない」、「大溪(ダアシー)旧市街の周辺も見逃してはいかん。写真撮影に非常にいい場所もある。ただ単に歩き回るだけだと台湾のどの地方でもあまり変わらない」、「大溪(ダアシー)は超おススメ!すごくおいしいものが沢山あるし、景観だってスゴくいい!道教寺院のお祭りが好きな人は、農歴の6/23、6/24に行くのをさらにおススメするよ」。

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原文引用・語彙注釈・大意訳

◆今回の出典先:台湾yahoo:民視新聞網

2023年12月1日 週五 下午6:23

生活中心/林庭蕷報導

セクション1

◎九份沒落了?內行人「點名1老街」稱霸北部

台灣各地都有不少有名小吃,當地的老街也是不少人出遊的踩點行程,不過一名網友抱怨去過九份老街後「不敢再去」,有人同感回應九份老街停車費昂貴、食物普通,而原PO好奇問說「北部老街推薦哪一條?」,也釣出許多內行人討論,狂推「大溪老街」稱霸北部老街,有得吃又有得玩,引起討論。

<語彙注釈>

點名Diǎnmíng=名前を挙げる 踩點Cǎidiǎn=チェックする 昂貴Ángguì=べらぼうに高い原PO=POはpost、SNS投稿のこと。元々の投稿 釣出Diào chū=引っ張り出す 狂推Kuáng tuī=絶対おすすめ

<大意訳>

(タイトル)

◎九份(ジウフェン)は陥落?国内旅行者が「NO.1指名する旧市街」が北部を制覇!

台湾各地には少なからぬ有名な軽食の店があり、そのご当地である旧市街もまた遊びに出かけるにあたっての行先としてチェックする人は少なくない。しかしあるネット民は九份(ジウフェン)旧市街に行ったあと「二度と行かない」と文句を言う。九份(ジウフェン)旧市街は駐車料金が法外に高く、食べ物も大したことないと同じ感想を書き込む人もおり、元々の投稿者は好奇心に駆られて「台湾北部ではどこの旧市街がおススメ?」と問いかけ、かなりの国内旅行者の論争を引き出したのだが、絶対的おススメは「大溪(ダアシー)旧市街」で北部では圧倒的人気であり、食べるにも遊ぶにもいい、とのこととなった。以下、討論を引用する。

  

セクション2

一名網友在臉書《匿名2公社》中發文提到,自己去逛過九份老街就不敢再去了,不少人也同感指出,九份老街停車費昂貴、食物普通,直言「九份停車一次200元沒發票,沒有什麼特別的美食,真的不敢再去」,而原PO也好奇問說像是鶯歌、深坑Shēn kēng、三峽Sānxiá與迪化街Dí huà jiē等,「北部老街推薦哪一條?」。

<語彙注釈>

鶯歌Yīng gē=イングゥ、台北の郊外にある焼き物で有名な街 深坑Shēn kēng=台北近郊の山間部にある旧市街 三峽Sānxiá=新北市板橋の郊外にある赤レンガの旧市街 迪化街Dí huà jiē=台北市内にある漢方薬など薬膳関係の卸元が集まった街

<大意訳>

あるネット民がフェイスブックの《匿名2公社》という記事の中に、自分は九份(ジウフェン)旧市街に行った後、二度と行こうとは思わない、と書き込んだ。同じ感想の人は多く、九份(ジウフェン)旧市街は駐車料金は法外だし、食べ物も大したことはなく、率直に言って「九份(ジウフェン)旧市街だと一回駐車しただけで200元も取られて領収書も出ないし、とりたてて特別美味しいものがあるわけでもない。まったくもう二度と行きたくない」。さて、この最初の投稿者は関心がわき、たとえば鶯歌(イングゥ)、深坑(シェンカン)、三峽(サンシー)や迪化街(ディーフアジエ)といった中で、「北部ではどの旧市街がおススメ?」と問いかけた。


セクション3

貼文曝光後,不少人直言「完全都不推,因為老街就是無聊的人才會去的地方」、「一般老街我都不會去,千篇一律都是一樣的,東西又貴」、「無聊都可以去,因為都蠻無聊的」、「有導遊介紹逛老街才有意義,不然各大老街都大同小異」、「大同小異,所以就都甭去了」。

<語彙注釈>

曝光Pùguāng=掲載される 無聊Wúliáo=つまらない、暇を持て余す 蠻無聊Mán wúliáoかなり退屈 甭去Béng qù=行くべきではない  

<大意訳>

書き込みがアップされると、少なからぬ人たちが率直な意見を述べた。「どれもまったくおススメしない、だって旧市街はヒマを持て余した人でなければ行かないところだ」、「一般的な旧市街はあえて行かないな、なにからなにまで代わり映えしないし、モノは高い」、「(フツーに)退屈ならば行ってもいいのでは?だって(旧市街は)どこも超がつく退屈さだから(フツーじゃない退屈さが味わえる)」、「観光ガイドが紹介しながら見て回るんでないと面白くない。どの旧市街もみな似たり寄ったり」、「似たり寄ったり、だから行くもんじゃない」。


セクション4

不過,也有網友認真分析各個老街的特色,「三峽老街首推,大溪老街排第二。鶯歌老街沒什麼,除非你要買瓷器碗盤杯具;深坑老街很短,也沒什麼;迪化街就主要賣乾貨或藥材,一些文青咖啡店」、「推薦去逛迪化街年貨大街,擠爆但很有趣」、「大溪小吃類很多,深坑適合人多一點吃桌菜」、「北部老街都差不多,連賣的東西都一樣(如深坑、大溪、三峽),稍微有點不同的應該是迪化街跟鶯歌吧」、「淡水,還可以到對岸八里去騎協力車」。

<語彙注釈>

瓷器碗盤杯具Cíqì wǎn pán bēi jù=陶器の食器 文青Wén qīng=文芸青年向けの 年貨大街Niánhuò dàjiē=春節前の売り出し 大溪Dà xī=桃園にある日本時代の街並みが残る旧市街 桌菜Zhuō cài=テーブルを囲んで食べる料理 協力車Xiélì chē=レンタサイクル

<大意訳>

しかし、それぞれの旧市街の特色を真面目に分析するネット民もいて、「三峽(サンシー)旧市街が最もおススメ、大溪(ダアシー)旧市街がその次。鶯歌(イングゥ)旧市街は何もないが、陶器の食器類を買いに行くならば。深坑(シェンカン)旧市街は短すぎるしなにもない。迪化街(ディフアジエ)は乾物とか漢方生薬を買いに行くならばまさにここだし、文学青年向けの喫茶店も少しはある」、「迪化街(ディフアジエ)は春節前の売り出し期間に行くことをおススメする。めちゃくちゃ混んでるけど面白い」、「大溪(ダアシー)は軽食の店がすごく多くて、深坑(シェンカン)は大勢で行ってテーブルを囲んで食べるにはいい(店が多い)」、「台湾北部の旧市街はだいたいどこも同じ、売ってるものもだいたい同じ(深坑、大溪、三峽)、ちょっと違うのは迪化街(ディフアジエ)と鶯歌(イングゥ)だろうね」、「淡水は、対岸の八里(パアリー)までレンタサイクルで行くことだってできるよ」などなど。


セクション5

而多數人推薦的則是「大溪老街」,還有人盛讚大溪老街稱霸北部老街,直言「只有大溪老街可以稱霸北部老街了,可以吃可以玩,至少比較少娃娃機店」、「大溪老街外圍不錯逛,也有很好的拍照點,如果只是單純逛老街,台灣每個地方都差不多」、「大溪超推!美食超級多的,景點也都很棒!如果喜歡廟會活動,更推薦在農曆6/23、6/24前往喔」

<語彙注釈>

則是Zé shì=それは 盛讚Shèngzàn=賞賛する 稱霸Chēngbà=制覇したと言える 娃娃機店Wáwá jī diàn=クレーンゲームの店 廟會活動Miàohuì huódòng=道教寺院の縁日のお祭り

<大意訳>

そして多くの人が推薦する旧市街、それは「大溪(ダアシー)旧市街」で、大溪(ダアシー)旧市街は北部の旧市街の中ではナンバーワンであると絶賛する人までいた。そのままあげるとこんな感じである。「大溪(ダアシー)旧市街くらいかな、北部の旧市街ではナンバーワンと言っていいのでは。食べたり遊んだりできるし、(他の観光旧市街とは違い)少なくてもクレーンゲームの店とかはあまり見かけない」、「大溪(ダアシー)旧市街の周辺も見逃してはいかん。写真撮影に非常にいい場所もある。ただ単に歩き回るだけだと台湾のどの地方でもあまり変わらない」、「大溪(ダアシー)は超おススメ!すごくおいしいものが沢山あるし、景観だってスゴくいい!道教寺院のお祭りが好きな人は、農歴の6/23、6/24に行くのをさらにおススメするよ」。

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